日・EUシンポジウム「第5世代移動通信システム(5G)」開催報告 [fr]

 在日フランス大使館科学技術部は2月8日(月)と10日(水)、駐日欧州連合代表部、日欧の官民パートナーシップ、日本の総務省の協力を得て、第5世代移動通信システム(5G)に関する日・EUシンポジウムを開催しました。本シンポジウムは日仏イノベーション年の一環です。

在日フランス大使館のポール=ベルトラン・バレッツ公使
在日フランス大使館のポール=ベルトラン・バレッツ公使 
© 在日フランス大使館
横須賀リサーチパーク、情報通信研究機構(NICS)視察
横須賀リサーチパーク、情報通信研究機構(NICS)視察
© 情報通信研究機構
横須賀リサーチパーク、情報通信研究機構(NICS)視察
横須賀リサーチパーク、情報通信研究機構(NICS)視察
© 情報通信研究機構
横須賀リサーチパーク、NTTドコモR&Dセンター視察
横須賀リサーチパーク、NTTドコモR&Dセンター視察
© 情報通信研究機構
フランス原子力・代替エネルギー庁電子情報技術研究所のエミリオ・カルヴァネーゼ=ストリナティ氏
フランス原子力・代替エネルギー庁電子情報技術研究所のエミリオ・カルヴァネーゼ=ストリナティ氏
© 在日フランス大使館
パネルディスカッション
パネルディスカッション
© 電波産業会
パネルディスカッション:中村裕治氏(総務省)、ベルナール・バラニ氏(ヨーロッパ委員会)、ウェルナー・ムーア氏(5GPPP)
パネルディスカッション:中村裕治氏(総務省)、ベルナール・バラニ氏(ヨーロッパ委員会)、ウェルナー・ムーア氏(5GPPP)
© 在日フランス大使館
閉会のあいさつ:佐藤孝平氏(電波産業会)とウェルナー・ムーア氏(5GPPP)
閉会のあいさつ:佐藤孝平氏(電波産業会)とウェルナー・ムーア氏(5GPPP)
© 在日フランス大使館
第2日目が閉幕
第2日目が閉幕
© 電波産業会
ヨーロッパハウスの会場
ヨーロッパハウスの会場
© 在日フランス大使館
リュドヴィグ・ラングレン氏(エリクソン社)
リュドヴィグ・ラングレン氏(エリクソン社)
© 在日フランス大使館
エマニュエル・ドタロ氏(タレス社)
エマニュエル・ドタロ氏(タレス社)
© 在日フランス大使館
中村隆治氏(富士通)
中村隆治氏(富士通)
© 電波産業会
中尾彰宏氏(東京大学)、エヴリ-ヌ・エチュベエール(フランス大使館)、リー・ウグラー氏(駐日欧州連合代表部)
中尾彰宏氏(東京大学)、エヴリ-ヌ・エチュベエール(フランス大使館)、リー・ウグラー氏(駐日欧州連合代表部)
© 在日フランス大使館
マルソー・クープシュー氏(テレコム・パリテック)
マルソー・クープシュー氏(テレコム・パリテック)
© 在日フランス大使館
吉田進5GMF会長とティエリー・ダナ駐日フランス大使
吉田進5GMF会長とティエリー・ダナ駐日フランス大使
© 在日フランス大使館
ヨーロッパから来日した代表団とシンポジウムのパートナー
ヨーロッパから来日した代表団とシンポジウムのパートナー
© 電波産業会

 

5G :次なるデジタル革命の原動力

 第5世代移動通信(5G)は次なるデジタル革命の原動力であり、電気通信産業はもちろん、新しいサービスやそこから生まれる新しい用途などの鍵を握る価値創造の宝庫です。

 モバイルデータトラフィックは2020年、2010年の水準を30倍以上上回る見込みです。このデータ量を支えるには、モバイルネットワークの進化が必要です。とはいえ、5Gはネットワークの質の量的進化にとどまらず、新しいサービスや新しい用途(自動運転車のような高度道路交通システム、未来型工場、スマートシティ、エネルギーなど)のための破壊的イノベーションももたらします。5Gは私たちの経済の中枢になるとともに、モノのインターネット分野の潜在的な巨大市場(ヨーロッパ委員会の試算によるとヨーロッパで1兆ユーロを超える規模)の基盤にもなります。

5G 導入の地域連合戦略

 この分野におけるヨーロッパ統合は、ヨーロッパ委員会の投資・連携計画(スペクトルの調和化、5G分野の研究・イノベーションを支援するプログラム「ホライズン2020」内で70億ユーロ規模の投資)が示すように、デジタル単一市場戦略の枠内ですでに大きく前進しています。この統合の動きを受けて、ノキアによるアルカテル・ルーセントの買収に見られるような産業連合戦略が生じています。

 アジア諸国はこの分野で最も先行し、日本は言うまでもなく、中国、韓国、シンガポールも2020年をめどに5Gの展開をめざして大規模な予算の投入を発表したように、投資競争を始めています。東京における5G展開は、日本が2020年オリンピック・パラリンピック競技大会でイノベーションのリーダー国を標榜するためにPRを望んでいる技術ショーケースの大きな目玉の一つです。こうした観点から、日本の産学官の関係者はこのテーマにすでに総力を挙げて取り組んでいます。

 それゆえに日本とヨーロッパにとって、5G分野でパートナーシップを発展させることは共通の利益です。その第一歩として、この分野にかかわる産学官の関係者が集まる日本とヨーロッパの2つの団体、「第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)」と「5G インフラストラクチャ構築に関する官民パートナーシップ(5GPPP)」が2015年3月に覚書を締結しました。

 こうした背景を踏まえて、在日フランス大使館科学技術部は日仏イノベーション年の一環として、駐日欧州連合代表部、5G関連の技術・規格の開発の鍵を握る日欧の官民関係者が集まる官民パートナーシップ(PPP)、日本の総務省の協力を得て、このテーマに関するシンポジウムを開催するイニシアティブをとりました。

5G をめぐる日欧の取り組みを連携させる3日間のイベント

 シンポジウムは2月8日(月)と10日(水)、駐日欧州連合代表部(ヨーロッパハウス)で開催され、吉田進5GMF会長やウェルナー・ムーア5GPPP会長をはじめ、総務省の中村裕治氏、ヨーロッパ委員会のベルナール・バラニ氏など約250人が出席しました。会期中、戦略とロードマップをはじめ、R&D・技術的側面、標準化、展開など、5G関連の諸問題の全体像を概観することができました。ヨーロッパ委員会と総務省の共同公募(「ホライズン2020」の枠内)を発表するセッションも行われ、日本とヨーロッパの間で進行中の「ホライズン2020」のプロジェクト3件の進捗状況にも光が当てられました。

 日欧産業界の主要関係者は5G システムの展開に向けた次の実証試験を発表し、バランスのとれた進捗度を示すとともに、両地域間にポジティブなライバル意識を生み出しています。

 今般のイベントでは5G が一つの技術分野だけにとどまるのではなく、一連の技術ソリューションを組み合わせなければならないことが明らかになりました。日本は東京オリンピック・パラリンピックに向けてスーパーハイビジョンや競技場のブロードバンド対応などを実用化するにあたり、目下のところネットワーク性能向上に重点を置いています。他方、ヨーロッパは大規模な垂直産業(運輸、健康、スマートシティ)に適合した5G の開発に力を入れています。これらの取り組みを国際協力や官民連携を通して組み合わせることが極めて重要です。

 ヨーロッパ委員会と総務省の合同公募の発表は、資金調達の可能性があること、関係者は協力を発展させるためにそれを有効活用すべきであることを示しました。

 5GMFと5GPPPの両会長、総務省の複数の担当者、日欧の企業や一流大学、政府機関などの大勢のハイレベル代表者が出席したことは、日欧関係者にとってテーマの重要度が高いことを物語ります。

 ヨーロッパから来日した代表団はシンポジウムの発表に加えて、横須賀リサーチパークを視察し、総務省所管の情報通信研究機構(NICS)やNTTドコモR&Dセンターによる最新テクノロジーのデモンストレーションを見学することができました。

 在日フランス大使館は本イベントのパートナー、すなわち日本側の5GMFならびに総務省、ヨーロッパの5GPPP、イベントの会場をご提供いただいた駐日欧州連合代表部、シンポジウムの技術アドバイザーを務めたローラン・エロー氏(フランス原子力・代替エネルギー庁電子情報技術研究所)ならびに佐藤孝平氏(電波産業会)に心から感謝の意を表します。

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最終更新日 26/02/2016

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