イノベーションに関する日仏両政府による共同宣言 [fr]

1 日本国とフランス共和国は、知識に基礎を置く国家であり、イノベーションおよび科学的卓越性の長い伝統を共有する。イノベーションそれ自体が両国の経済成長に貢献するのみならず、両国が同分野において協力することで、気候変動や高齢化社会といった今日人類が直面するグローバルな共通の課題に対処することを可能ならしめる。2013年6月7日に東京において安倍晋三日本国内閣総理大臣とフランソワ・オランド・フランス共和国大統領との間で採択された日仏共同声明およびロードマップは、安全保障、成長、イノベーションおよび文化に関する両国間の協力を強化する最初の一歩であった。

 イノベーション分野における両国間の協力関係をより一層促進することを目的として、安倍晋三内閣総理大臣とマニュエル・ヴァルス・フランス共和国首相は、2015年10月5日の会談の際に、2015年から2016年にかけて「日本フランス・イノベーション年」を立ち上げることを決定した。

 2015年10月5日に日本科学未来館において開催された立ち上げイベントには、両国を代表するビジネスリーダーが集い、「デジタル・イノベーション」および「イノベーションへの資金提供」に関するラウンドテーブルを通じて、新たな協力の可能性があることを示した。

 フランス共和国首相の訪日に際して、イノベーション分野における4つの合意がなされた:

  • 京都大学とフランス国立科学研究センター(CNRS)との間でイノベーションおよび技術移転に関する合意
  • 聖路加国際大学とフランス国立保健医療研究所(INSERM)との間でエボラ出血熱対策に関する合意
  • 宇宙航空研究開発機構(JAXA)とフランス国立宇宙研究センター(CNES)との間で宇宙開発利用に関する合意
  • 日本貿易振興機構(JETRO)とビジネス・フランスとの間で貿易および投資の間で宇宙開発利用に関する合意

2 「特別なパートナーシップ」の枠組みの中で、すでに数々の取組がイノベーション分野において開始されてきた。両国は、研究機関、高等教育機関、民間企業および両国クラスターを関与させつつ、さまざまな協力案件を進展させている。両国民間企業は、エネルギー、自動車、医療、持続可能な開発などを含む非常に多くの分野において、緊密かつ野心的なパートナーシップを築き上げている。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、グランドリヨン共同体とともに、スマートコミュニティ実証事業を実施している。フランス公共投資銀行は、NEDOとともに、公募によって選ばれた両国民間企業による革新的な共同プロジェクトを支援している。科学技術振興機構(JST)とフランス国立研究機構(ANR)は、分子技術に関する共同研究プロジェクトを支援している。

 両国政府は、新たな事業を促進するために、および産業協力合同委員会、科学技術協力合同委員会、情報・通信技術政策に関する定期的な協議などに裏付けられる活発な対話を継続するために、これらの取組を一層促進する決意である。

3 両国政府は、今後1年間にわたって、両国において、科学セミナー、会議、討論会、テクノロジーおよびデザイン・ファッション分野の展示会、ビジネスプロモーションおよび文化行事の一連の事業が実施されることを歓迎する。例えば、

  • 科学分野においては、第2回日仏サイバー協議およびサイバーセキュリティに関する科学技術セミナーの日本における開催が検討されている。2015年10月から11月にかけて、3週間にわたる科学・医療対話が東京において開催される。2015年内に日仏共同研究ユニットが立ち上げられる予定であり、両国間の官民のパートナーシップを促進することを目的として「R&Dクラブ」が在日フランス大使館によって設立される。
  • ビジネス・産業分野においては、パリ日本文化会館が、日本企業の最新技術を紹介することを目的として、2015年末までに、燃料電池自動車、炭素繊維などに関する一連の講演会を開催する。フランスのスタートアップ(起業家)の日本市場参入支援および両国のイノベーション・エコシステムの連携強化を目的として、「French Tech Tokyo」が2015年10月5日に立ち上げられた。
  • 文化、クリエイティブ産業および人的交流の分野では、2016年2月にデジタルアートフェスティバル「Digital Choc」が立ち上げられる予定であり、2016年6月には、いかにイノベーションを育むか、文化産業にとってイノベーションは何を意味するかをテーマに、イノベーション・フォーラムが東京において開催される。両国は、また、フランスにおけるイノベーション関連のインターンシップ経験のためにフランスを代表する企業が日本の大学生を受け入れることを可能にする「イノベーションのためのインターンシップ」の立ち上げを歓迎する。日欧産業協力センターにより2016年に行われる日本人研修生派遣事業は、パリ日本文化会館によるジャパンワークショップ2015とともに、両国学生の間の絆を深めることに貢献する。

関連資料

最終更新日 10/06/2016

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