マニュエル・ヴァルス首相がSTSフォーラムで演説 [fr]

 マニュエル・ヴァルス首相は10月4日、京都市内で開催された「科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム(STSフォーラム)」の第12回年次総会にフランスの首相として初めて出席し、演説を行いました。

京都、2015年10月4日

 内閣総理大臣、各国首相、
 STSフォーラム理事長、
 皆さん、

 演説を始める前に、親愛なる尾身幸次氏に敬意を表したいと思います。というのも、我々がこうして一堂に会するのも、尾身氏のおかげだからです。12年前、この国際会議の創設を、この重要な「科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム」の創設を主導されました。先見性のある構想でしたし、今では欠かすことのできないイベントとなりました。フランスはいつも出席するとお返事してきましたし、私もティエリー・マンドン研究担当大臣とこうして出席できて嬉しく思います。そもそもフランスの首相が皆さんとご一緒するのは今回が初めてです。

 我が国では、皆さんと同じように、研究開発が未来を築く上で決定的な切り札になると確信しています。我々は今日のイノベーション、イノベーションへの投資が、成長、競争力、明日の豊かさにつながることを知っています。それゆえに我々は一つの目標を掲げました。上流部門の研究 ― フランスは被引用数が最も多い学術論文数で世界4位 ― から市場投入に至るまで、イノベーションの全過程の強化に適したエコシステムを導入することです。

 イノベーション分野の研究拠点、大学、もちろん民間企業の側に立って、国は果たすべき重要な役割があります。研究とイノベーションを推進し、支援するためです。例えばフランスには、世界で最もイノベーションに有利な措置の一つがあります。企業がよくご存じの、いわゆる研究開発税額控除です。これは革新的なスタートアップ企業の成長を支援する措置です。我が国のエンジニアの才能を刺激するものです。より広義には創造力と発明力の活性化につながります。

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 我々はイノベーションをとりわけ2つの大きな目標に資するようにします。

 何よりもまず、デジタル革命のあらゆる好機をつかむことです。一つにはデジタル革命を側面支援します。我々は国、企業、市民とデジタル技術との関係を根底から変える法案にすべての人が貢献できるよう、法案を一般公開したところです。もう一つは教育、職業教育、求職など、すべての分野にデジタル革命が行き渡るようにすることです。

 もう一つの革命は、エネルギー移行です。何としても地球温暖化を食い止める必要があります。それなしには、人類の未来は大きな危険にさらされます。国連気候変動パリ会議の開催まで2カ月を切りました。交渉は前進しています。約60カ国が約束創案を提出しました。とりわけ日本政府とともに、我々は手を携えて前進しています。とはいえ、我々が到達すべき拘束力のある普遍的合意からは依然遠い状況です。政府当局者、市民団体、NGO、企業、市民、そしてもちろん科学界を含めて、それぞれが状況を推し量り、行動を起こさなければなりません。

 科学界の皆さんは極めて早い時期から、気候変動の破壊的な影響について、政治的に責任ある立場の人びとの警戒心を喚起しました。皆さんが世界的に当事者意識を喚起したのです。今では皆さんが、我々の行動・生産・消費形態を変える技術的な解決策を考案しなければなりません。

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 科学技術が慎重に取り扱うべき道具であることを想起させるべく、皆さんのフォーラムが熱心に取り組まれていることを知っています。ルネサンス期を代表する作家フランソワ・ラブレーは、「良心なき学問は魂の廃墟である」と書いています。それゆえに常に明確な枠組みを定める必要があります。

 皆さん、

 我々の行動を導く原則は、ルールを定めることです。そして自由、創造力、イノベーションが全面的に発揮されるようにすることです。この原則はかつてないほど今日的意義があります。

 より効果的なルール、創造力の大幅な増大には、一つの条件が必要です。それは皆さんが12年前から取り組まれていること、すなわち皆で解決策をもたらすことです。

 フランスは未来、科学、技術、生命科学、産業に投資する経済・研究・イノベーション大国です。フランスは皆さんの役割を確信しています。

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 世界各国の研究者、意思決定者、企業家、歴史家、思想家が本日こうして一堂に会しています。皆さんの力を合せてください! 常により速く進む世界において、情報爆発に直面し、規範が常に後手に回るインターネットに直面しています。どうか将来の社会の枠組みを描いてください。大胆さを発揮してください! リスクを冒してください! そうしてこそ科学は前進するからです。

 ありがとうございました。

最終更新日 16/10/2015

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