SMMIL-Eプロジェクトがオスカー・ランベール・センターで始動 [fr]

 日仏共同研究ユニットのフランス側提携機関に、日本の研究拠点が初めて開設されました。

JPEG フランス国立科学研究センター(CNRS)、リール第1大学、東京大学、オスカー・ランベール・センターは2014年6月16日、バイオMEMS(微小電子機械システム)と組織立ったがん研究の集積をめざすSMMIL-E(スマイリー)プロジェクトに関する協定書に調印しました。これは2つの意味で初のイニシアティブです。何よりもまず、東京大学生産技術研究所にとって初の海外研究拠点であるとともに、日仏の国際混成ユニット(UMI)にとっても初の在仏研究拠点であるからです。
 
 

SMMIL-Eプロジェクト、バイオMEMSをがん対策に役立てる

 日本では、生物学と医学におけるマイクロシステムの技術的な成熟が進み、すでにバイオMEMSを臨床研究計画に組み込めるようになっています。その応用例として、循環腫瘍細胞の事前検出および分離・解析、転移メカニズムに関する実験研究、放射線療法によるDNA損傷の生物物理学的メカニズムの研究、腫瘍休眠の解析に必要な細胞の培養や局在診断、術後の瘢痕(はんこん)形成のための新生細胞組織の増殖などが挙げられます。

 SMMIL-Eプロジェクトの目的は、フランス北部のリール県にあるがん研究拠点「Siric Onco-Lille」が抱える生物医学的な課題に応えるため、CNRSと東京大学の国際混成ユニット「LIMMS(集積化マイクロメカトロニクスシステムラボラトリー)」に由来するバイオMEMSのようなマイクロテクノロジーをノール=パ・ド・カレ地方に移転し、発展させることです。このプログラムはこうした基礎研究を通して、より効率的な疾患の検出、治療効果の向上、患者に最良のケアを提供するための治療後の継続的な医療管理などに必要な新しい基礎的知見の獲得をめざします。
 
 

医療チームと近接したラボラトリー

JPEG 医療チームと近接させるため、これらのテクノロジーはオスカー・ランベール・センターに開設される東京大学の研究拠点に設置されます。

 オスカー・ランベール・センターは当面、日本人研究者チームを同施設内に受け入れる予定です。2018年をめどに、床面積1,000平方メートルの新しい建物が敷地内に建設される見通しです。塵埃・温度管理されたマイクロシステム製作室や生物学的・医学的実験のための施設、保管・組み立てスペース、学際的な科学交流スペースなどが備えられます。
 
 

日本の研究拠点がフランスの提携機関に初めて開設

 CNRSのUMI(国際混成ユニット)は、外国のパートナーとの協力が最も進んだ段階です。1つ以上のフランスの研究室と複数の外国の研究室をネットワークで結ぶGDRI(国際研究グループ)を経て、「境界のないラボラトリー」と称されるLIA (国際提携ラボラトリー)に進化し、ラボが十分な成熟度に達すると、外国の提携機関に実際に拠点を設置するUMIとなります。それゆえにUMIは国際研究プロジェクトが最も成功した形と言えます。

 このようにSMMIL-E プロジェクトは、UMIのフランス側提携機関に日本の研究拠点が初めて設置されることで、日仏科学協力の歴史に新たなページを刻みます。

最終更新日 23/02/2016

このページのトップへ戻る