フランスのチーズの種類

Les grandes familles des fromages français

牛乳から生成された凝固物「カード(凝乳)」
圧搾チーズ「サレール」
フレッシュチーズ
ブルーチーズ「ロックフォール」

 フランスは300種類のチーズの国と呼ばれます。種類豊富なチーズですが、硬さや表皮の含有量によって、白カビ軟質チーズ、非加熱圧搾チーズ、硬質チーズなど、いくつかに大別できます。フランスの主要なチーズの特性を紹介します。

 チーズの前に、牛乳から生成された凝固物「カード(凝乳)」があります。これがすべてのチーズの原料です。

硬さ(または水分含量)によるチーズの種類

 チーズは凝乳から乳清(ホエイ)を分離し、最終的な形になります。水分含量によって「軟質チーズ」、「半硬質チーズ」、「硬質チーズ」に分かれます。

 最も粘性の高い軟質チーズは、乳清含量の高い凝乳から作られます。硬質チーズは含水率が40%以下と最も低いのが特徴です。さらに水分が失われた長期熟成チーズは、乾燥して砕けやすくなります。

圧搾チーズ

 非加熱圧搾チーズは凝乳を圧搾してから熟成します。カンタル、サン=ネクテール、ベトマル、サレール、モルビエ、ルブロションなどが代表種です。

 半加熱圧搾チーズには、アボンダンス、ピレネなどがあります。

 加熱圧搾チーズまたは硬質チーズには、エメンタール、コンテ、ボーフォール、グリュイエールなどがあります。これらは凝乳を圧搾後、65度に加熱してから熟成します。

軟質チーズ

 「軟質」と呼ばれるチーズの製造工程には加熱も圧搾もありません。身はねっとりとしていて、完熟状態になるととろけるようになります。

 白カビ軟質チーズには、カマンベール、カレ・ド・レスト、ブリー、クロミエ、ヌフシャテルなどがあります。いずれのチーズも表面が食用カビで覆われ、熟成庫で熟成中に白カビのついた「フルーリ」と呼ばれる表皮が形成されます。

 ウォッシュタイプの軟質チーズには、リヴァロ、マンステール、マロワールなどがあります。熟成中に表皮を塩水で洗浄し、ブラッシングすることで、オレンジがかった赤色の柔らかな細菌叢の生育を促し、チーズに濃厚な風味と強い芳香を与えます。エポワスは蒸留酒マール・ド・ブルゴーニュを加えた水で洗浄します。

 自然表皮軟質チーズには、シャビシュー・デュ・ポワトゥー、シュヴロタン、クロタン・ド・シャヴィニョル、ロカマドゥール、ペラルドンなどがあります。

フレッシュチーズ

 例えばフロマージュ・ブランのような熟成されていないチーズを「フレッシュ」チーズと呼びます。こうしたチーズには、フランス南部のカイエ、北部のフェセル、コルシカ島のブロッチュなどがあり、カンタルのトムフレッシュは地元のオート=オーヴェルニュやアヴェロンの郷土料理であるトリュファードやアリゴにも使われます。

ブルーチーズ

 ロックフォール、ブルー・ドーヴェルニュ、ブルー・ド・ブレスといったブルーチーズの場合は、凝乳にカビを植え付け、穴を開けることで、内部でカビが繁殖するようにします。これらのチーズは、羊乳のみで作られるロックフォールを除いて、すべて牛乳から作られます。

原産地名称保護(AOP)とは?

 原産地名称保護制度によって食文化遺産が保護されています。AOPは原産地と特性の認証です。仕様書に正確に規定された先祖伝来の製法に従って製造された食品のあかしです。AOPを取得するには、乳製品の場合、

  • 限定された生産地域から産出され、
  • 正確な生産条件を満たし、
  • 正式に確立された知名度を擁し、

さらにフランス国立原産地名称研究所(INAO)から原産地呼称統制(AOC)の認可を受け、ヨーロッパ連合からAOPの認可を受けなければなりません。

 2012年1月1日時点でAOPに登録されているフランスの乳製品は46種(チーズ43種、バター2種、生クリーム1種)あります。フランスのAOCとヨーロッパのAOPを取得した全製品は2009年5月1日より、包装にAOP認証マークまたは「Appellation d’Origine Protégée(原産地名称保護)」の表記が義務づけられています。

最終更新日 15/10/2015

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