障害者スポーツにおける最先端技術 [fr]

 かつてない盛り上がりを見せたロンドン・パラリンピックは、驚異的な成績を挙げたアスリートたちの道具に注目が集まりました。高精度の道具は、スポーツ選手、研究者、熟練の技術者によって作り出されました。

 ロンドン2012パラリンピック競技大会は、観客席が満席となり、高いテレビ視聴率を記録するなど、オリンピックの後を見事に引き継ぎました。優勝者はかつてなくレベルの高い、目覚しい成績を挙げて、メディアに大きく取り上げられました。

 これほどまでに競技が見る者を引きつけたのは、道具の大きな進歩のおかげでもあります。とりわけハイテクと先端材料によって、義肢は信じられないほどしなやかで頑丈になりました。義足ランナーのブレードがトップで報道されました。「ブレードランナー」の異名を持つ、南アフリカのオスカー・ピストリウス選手は、障害者スポーツ選手の国際的シンボルで、陸上男子400メートルで世界記録を更新しました。陸上男子200メートルではブラジルのアラン・オリベイラ選手に敗れました。オリベイラ選手も革新的な義肢を装着していました。大きな影響力をもたらす出来事は、オスカー・ピストリウス選手がオリンピックの陸上男子400メートルにも出場したことです。オリンピック史上初の快挙です。

 これらの選手たちを未来派のスーパーヒーローに変身させる技術的前進は、どこから来るのでしょうか? アイスランドのオズール社とドイツのオットーボック社が、陸上競技用義足の世界2大供給メーカーです。ところで義肢における決定的な要素は、対象となる身体部との完全な適合を可能にする接合部の品質です。この分野においてフランスには、最高の専門研究所と連携して仕事をする優秀な義肢装具士がいます。そうした一人、モンペリエのパトリック・デュクロは、ル=フレクシオン・コンポジット社とアレス鉱業学校と協力して、前回オリンピックで陸上女子100メートル決勝に進出したオリアンヌ・ロペーズ選手の義肢を考案しました。

 世界最大の電力会社、フランス電力公社からのスポンサーを受けるマリー=アメリー・ル・フュール選手は、陸上競技の象徴となりました。彼女は卓球のステファヌ・モリアン選手やサーフィンのエリック・ダルジャン選手、マウンテンバイクの覇者、ステファヌ・ビュシュレール選手などと同じように、プロテオール社の義肢を装着しています。プロテオール社は世界的に有名で、中国、モロッコ、カナダに支社があります。

 パラリンピックで正当な評価を受けた道具はほかにもあります。車いすフェンシング選手のためのハンディフィックス・システム(ピスト)は、確かに最も進歩しています。このシステムによって、このスポーツ種目の実践は大きく変わりました。スポーツ選手、技師、メーカーの緊密な協力による成果です。炭素繊維・アルミニウム製のピストは、それまで使われていた従来の固定システムよりも頑丈かつ軽量で、安全性と迅速性が向上します。ハンディフィックスは世界中の極めて多くのチームに採用されています。

 ほかにもパラリンピックにまだ登場していないとはいえ、ハイレベルのスポーツ実践にすでに欠かせなくなっている道具もあります。水泳のフィリップ・クロワゾン選手はスターですが、それはフィン付きの義肢のおかげでもあります。四肢を失ったクロワゾン選手は、4つの海峡を泳いで横断し、五大陸を象徴的に結びました。非対称のフィンの設計と開発は、スポーツ界や大学界の数多くの関係者が参加した幅広いパートナーシップの恩恵を受けました。

 ヨットの分野では、コック・アン・ストック造船所のフランス製ヨット「ネオ495」が、ヨーロッパの複数のヨット選手に採用され、次回パラリンピックに参戦します。ネオ495の技術的特徴によって、一般の障害者や健常者がヨットの体験や入門、競技に臨みやすくなっています。

 フランス国立統計経済研究所(INSEE)によれば、国内の障害者スポーツ競技人口は2011年、全種目・全階級を合わせて2万5,000人を超えました。これに加えて、障害者スポーツ実施人口は7万人近くに達します。これらのスポーツの道具の経済的・財政的課題は極めて大きいものがあります。競技用車いすやチェアスキーは1,800ユーロから3,000ユーロ、スポーツ選手用の特注義肢は3,800ユーロから4,600ユーロかかります。

 スポーツ選手の目覚しい成績は、確かにこれらの未来型の道具の登場に関連していますが、人間的側面は依然として決定的な要素です。これらの女子選手・男子選手の勇気と意志が、実力以上の力を発揮させ、快挙を成し遂げることを可能にします。障害者スポーツの世界では、アスリートたちの活躍は、フィリップ・クロワゾン選手が言うように、「実現不可能なものはないこと、パラリンピックの優勝者はオリンピック大会の名選手と同じように認められるべきであること」を示しています。

参照ホームページ
- フランス障害者スポーツ連盟

最終更新日 20/12/2012

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