オランド大統領がG7伊勢志摩サミットに出席 [fr]

 フランソワ・オランド大統領は5月26日と27日、G7伊勢志摩サミットに出席しました。

 オランド大統領のサミット出席は4回目、日本は6回目のサミット議長国を務めました。G7は同じ民主主義的価値観を共有し、グローバル・ガバナンスの推進役であることを認識するメンバー国で構成されるグループです。

 G7伊勢志摩サミットはテロ対策、気候変動、経済成長、地域紛争など、主要な国際問題の解決に取り組む機会となりました。オランド大統領は26日、G7各国首脳とともに安倍晋三総理大臣に迎えられて、伊勢神宮を訪問しました。

G7伊勢志摩サミット(2016年5月26-27日)

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オランド大統領の記者会見(2016年5月27日)

 フランソワ・オランド大統領はG7伊勢志摩サミット閉幕後、記者会見に臨みました。

記者会見の全文

 こんにちは。G7が先ほど閉幕しました。フランスが当初設定した目標は、この重要な国際的枠組みにおいて大方達成されました。

 第1の目標は、主要国が成長優先を再確認することでした。出席者の一人が「状況は好転している、世界経済にとって改善するだろう」と述べたように、アメリカでは重要な成長が見られ、ヨーロッパも再び成長軌道に乗り始めています。

 他方、リスクや困難もあります。第1の困難は新興諸国の経済が、驚くべき成長ペースを維持しているとはいえ、弱いという点です。第2のリスクは通貨の不規則な変動と為替市場のボラティリティ(変動性)です。第3のリスクはヨーロッパに関係するものですが、イギリスの国民投票と「ブレグジット(イギリスのEU離脱)」の可能性です。

 これらの明白な改善と否定できないリスクに対し、戦略はすべての手段および財政政策によって、可能なところでは通貨政策によって(低金利の理由)、あるいは雇用市場を一層改善するための構造政策によって、成長を拡大させることです。

 課題は投資です。公共投資と民間投資です。フランスはこの取り組み、すなわち投資を進めています。我々はイノベーション促進措置を増やし、投資環境を支えています。今後も継続します。

 我々は同じように国内需要を支えています。消費も回復しています。我々は財政赤字を削減させながらも、世帯所得を問題にすることなしに財政政策を実行しています。それどころか、過去3年間に減税もありました。

 成長は貿易にも関連します。このG7で追求すべき第2の目標は、主要な協定の交渉が継続されるだけでなく、条件が決定されるようにすることでした。私はとりわけ「TTIP」と呼ばれる協定、すなわち「EU・アメリカ」間の協定のことを考えています。

 交渉は進行中ですが、フランスは条件に改めて触れられるように留意しました。互恵性がなければ合意はありえません。私は公共調達のことを考えています。さらに透明性、これは各国民が自身に関係することについて情報を得るための条件そのものです。そして産品の地理的表示の認知、これは主として農業に関係します。知的財産権の認知は、文化産業に関係します。サービス全体が対象になり得るようにすることも条件の一つです。それにはアメリカが現在よりも大幅に踏み込まなければなりません。

 フランスがパートナーからこれらの条件の再認識を得ることが極めて重要でした。我々にとって、これらの条件が全面的に厳守されなければ、EUに関してですが、アメリカとの合意はあり得ません。

 これも成長についてですが、透明性はもちろん、不正行為や税の最適化を防止する対策がなければ、持続可能な開発はあり得ません。そうした点で、いわゆる「パナマ文書」と呼ばれるスキャンダルで発生したことは、一層前進する必要性の証明に有用です。G7もそれを認めています。租税に関する情報交換について、タックスヘイブン(租税回避地)のリストが明確な形で策定されるべきです。リストに記載された人がすべての結果を被るとともに、金融機関がこれらの市場や金融に関与できないようにするためです。最後に大手多国籍企業を対象に、課税逃れを唯一の目的とした税務計画に対する連携した対策を導入できるようにする必要があります。

 このような最適化による課税逃れや、ペーパーカンパニーによる課税逃れ。ここでもまたG7は不正対策、最適化対策、実際には実体経済の資金調達目的に合わない金融に対する対策において、一層前進することができました。

 次にこのG7でCOP21の成功に続くもの、延長線上に位置づけられるものを得ることを望みました。今朝、国連事務総長をはじめ、国際機関や世界銀行、国際通貨基金(IMF)などの代表、アジアやアフリカの一部の諸国の首脳が我々に合流しました。

 4月にニューヨークで署名された協定の批准を加速することで一致しました。我々はCOP21で採択された協定の年内発効をめざす目標を掲げました。

 我々はパリで打ち出されたもの、中でも再生可能エネルギーに関するイニシアティブやカーボン・プライシング(炭素の価格付け)を実行しなければなりません。先進国は脱炭素経済戦略の策定を、2020年の約束公表をめざして一層加速することで一致しました。

 我々は予定された資金調達、すなわち2020年以降1,000億ドルが特定されること、その一部が期限前に捻出されることを強調しました。

 COP21はここG7にいわば招待され、G7はその実行に向けて新たな一歩を踏み出しました。

 フランスは今般のG7で保健に関するイニシアティブも打ち出すことを望み、大方の理解を得ました。特にアフリカで残念ながら発生した災禍(エボラ出血熱、ジカ熱など)から引き出すべき教訓があります。我々はそこから結論を引き出し、公衆衛生上の緊急事態に対応するプラットフォームを創設すべきです。G7諸国はこのことを改めて表明することを望みました。

 フランスは薬価問題を取り上げることも望みました。後進国の国民が医薬品で治療を受けられるように、透明性が確保された、ニーズに合った価格になるようにすべきです。医薬品は入手可能ですが、それでもあまりに高価です。

 これらの国にとっての公衆衛生の課題は、我々にとっての公衆衛生の課題でもあります。我々は、メルケル首相もこの点を強調しましたが、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの目標を掲げました。時間はかかるでしょうが、我々が保健に関する一種の国際的な枠組みを創設することを正当化するものです。G7諸国は数カ月内に、これら3つの目標について一層前進するために保健大臣会合を開催します。

 G7は必然的に国際情勢について、期待されている対応にも取り組みました。何よりもまず、G7は対テロ行動計画を策定しました。必要不可欠である情報交換、航空安全の強化、テロ資金供与に貢献する可能性のあるすべてに対する対策が盛り込まれています。中でも取引の匿名性が挙げられます。あらゆる形態のテロリズムを根絶するため、テロリズムを助長する可能性のあるすべてを対象に、最もハイレベルの協力が求められます。

 私が挙げた具体例の一つとして、テロリスト自身が関与する文化財の不正取引に対する対策があります。彼らの世界観をよく物語る2つの暗い意図があります。一つ目の意図は、人類の文化遺産によって金銭を得ること、占領地域で略奪した希少な文化財を売却すること、この商売を通じて、彼らの活動の資金源を見いだすことです。常に共犯者、密売人、購入者がいます。それゆえに必要な対策を講じられるようにすること、これらの美術品を特定することが必要です。

 テロリスト側のもう一つの意図は、諸文明の記憶を破壊し、消滅させること、彼らが体現する暴虐以前には何も存在しなかったようにすることです。

 各国が文化財を保護するために連携することが極めて重要です。手遅れにならないうちに、我々が設置する、いわゆる「避難所」に文化財を受け入れることも恐らくその一例です。文化財が言うならば解放された後、それらを復元することも考えられます。これがG7諸国によって今後進められる意欲的な取り組みです。

 我々は難民問題も取り上げました。これは当然のことながら、イラクやシリアで発生していることを通して、ヨーロッパにかかわる問題であり、中東にもかかわる問題です。というのも中東諸国が努力の大半を行っているからです。しかし何百万人もの難民がアフリカやアジアをはじめ、世界中にいます。その多くが気候変動難民で、アジアでは少なくとも2,000万人から2,500万人を数え、毎年増加しています。

 難民問題が手遅れにならないうちに適切なレベルで扱われるように準備し、進めるべきグローバルな計画があります。

 イラクとシリアについて、我々はシリアの将来のために交渉が再開されるよう希望を表明しました。イラクについては、戦争と不安定な情勢があまりに長く続くこの国に対して財政支援を行うことを決定しました。イラクに提供される一連の融資がありますが、フランスもこれに参加します。

 我々は昨夜、ウクライナ問題も取り上げました。ミンスク・プロセスについて改めて表明しました。ご承知のとおり、我々は数日前、メルケル首相、私、ポロシェンコ大統領、プーチン大統領で、ノルマンディー・フォーマットによる電話会議を行い、前進を図りました。捕虜の解放に加えて、停戦のより厳格な順守に向けて前進がありました。今や選挙法が策定され、公布され、施行されなければなりません。制裁は特にロシア側によるミンスク合意の履行に応じて加減されます。無駄な時間が一切ないよう強調します。ミンスク合意には春に実施予定の選挙が盛り込まれていました。選挙は延期されました。選挙法がウクライナ東部の住民に意思表明の可能性を与えられるように、この法律を有することが極めて重要です。それゆえにこのプロセスが完全に履行されるまで、制裁は維持されます。しかし合意が履行されたことが証明されれば、制裁が見直される可能性があります。

 最後に、イスラエルとパレスチナの和平プロセスと、フランスがこの地域の数多くの国のみならず、解決が見いだされるよう望む国々の大半の支持を得て打ち出したイニシアティブ、6月初めに閣僚会合を開催するイニシアティブをG7が支持していることを指摘します。

 以上、G7が出すことができた答えの主要な部分です。G7はいずれのテーマも除外せず、すべての地域における安全と安定を取り上げることを望みました。G7は経済活動と成長を支えること、諸国民の最も喫緊のニーズに答えをもたらすことを第一義的な義務とする枠組みであると同時に、とりわけ最も敏感な問題、平和と安全にかかわる問題を取り上げることができる政治的な枠組みでもあります。それではご質問をどうぞ。

記者:2つ質問があります。何よりもまず、対テロ行動計画の中身について、特に斬新な内容ではないように思いますが、この計画にはどのような重要性があるとお考えですか? 本当に実効性があるのでしょうか? 2つ目の質問は、日本の安倍首相によると、世界経済の現状はリーマンショック前と同じくらい深刻です。この分析に同意されますか? どうもありがとうございます。

大統領:テロ対策計画に求められるものは、想像力を発揮することではなく、粘り強さと強い意志を示すことです。原則は、我々がよく知っているように、情報交換、一部の個人の追跡調査、とりわけ航空輸送において、さらにすべての空港の安全強化、テロ資金調達手段対策です。そして我々の領土上で防護を、テロリストの攻撃対象となり得る場所で警戒を明確かつ確実に行うことです。一度定められたこれらの原則は各大陸で履行されなければならず、我々はヨーロッパ・レベルで、とりわけ国境の保護によって行っています。とはいえ、我々は大陸ごとにテロと戦うことはできません。テロ自体がグローバルだからです。

 今朝、インドネシアの大統領と会談しました。同国は今年1月にテロ行為の被害に遭いました。すなわちパリで発生した連続テロから数週間後、ブリュッセルで発生する可能性もあった時期です。それゆえにテロはグローバルであること、G7は-ほかの国際的な枠組みにとっても有意義ですが-行動する手段を有する国に対し、それを連携して行えるようにすべきであることが分かります。我々はお互いを必要としています。安全でいられると考える国がまだあれば、警告する必要があります、安全ではありません、たとえ遠くであっても、たとえ島であっても、たとえ襲われる理由が一つもないと考えることができてもです。民主主義があれば、自由の諸原則があれば、テロリストに襲われる理由は常にあります。テロリストはそれらに対して、自由に生きる手段に対して行動しようとするからです。

 経済情勢については、もはや危機ではありませんが、将来的な危機再発があり得ないという意味ではありません。とはいえ今日、前回の危機の原因は解決しています。我々が事態改善の見通しを確認できた理由もそこにあります。しかし私はいくつかのリスクに触れました。どこかに些事やバブルがあるだけで、それをきっかけに通貨の変動性や政治的な出来事など、一連のプロセスが起こり得ることは今やよく知られています。「ブレグジット」(イギリスのEU離脱)がどのようなものになり得るかについて話し合いました。とはいえ、我々の役割はリスクに触れるだけではなく、それらを未然に防止することです。我々が今日行ったことです。

 持続的な成長、力強い成長を望むのであれば、投資の効果が出るようにする必要があります。それが安倍総理大臣が求めていること、ある程度の財政の柔軟性です。この言葉はよく知られています。通貨政策もあります。我々はその効果-著しく低い金利による-と限界を知っています。次にG7各国で行う必要がある改革があります。しかし今日、G7に数年来参加してきた首脳にとって(私が最古参ではありませんが)、いずれにせよG7に参加していた首脳にとって、すなわちG8と呼ばれていた2009年、2010年、2011年、2012年の当時は危機でした。私が出席した最初のG8がどのようなものだったかについて改めて触れました。アメリカのキャンプ・デーヴィッドで開催され、我々は危機のただ中にありました。アメリカの経済成長が弱く、ヨーロッパでは景気が後退し、日本は景気停滞に陥っていました。しかしながら我々は金融安定性、金利、実体経済の回復、警戒手段の改善などの面で成果を挙げました。とりわけヨーロッパでは、銀行同盟が銀行破綻に関連した危機の未然防止を可能にしました。

 それゆえに事態は好転すると申し上げますが、しかし何もしなくても、事態がどんどん好転すると考えるのは幻想です。事態がさらに好転するには、行動する必要があり、未然に防止する必要があり、我々が世界経済をどうしたいかというビジョンを示す必要もあります。その点で、我々が環境重視型社会への移行、技術やデジタルの分野への新たな投資などについて述べたすべてのことは、成長を維持させることができます。

記者:大統領、こんにちは。ここにいらっしゃる間も、フランスでは封鎖行動が続き、今朝私たちを生中継で見ている一部のフランス人は、いまだに給油や通勤が困難な状態にあります。組合代表者会議は先ほど動員拡大を呼びかけました。これらの封鎖行動を終結させるため、何ができるでしょうか? 何をなさるおつもりでしょうか? ありがとうございます。

大統領:G7のパートナーと協議したり、議論したりしている間も、我が国の情勢について逐次報告を受けていました。首相と政府閣僚はストライキ権を尊重し、示威行為の自由を含む諸自由権を尊重しながら行動しました。とはいえ我々の第一義的な義務は、私が政府に改めて述べたこと、フランス国民を前に改めて述べること、それは消費者に燃料を供給すること、主たる公共サービスを提供すること、すべての人の交通手段を可能にすること、経済の正常な機能を確保することです。いくつかの行動が開始されたのに加えて、我々は必要な措置を講じ、今後も講じていきますが、常に自由権を尊重しながら、第一に挙げるべき自由権は通行の自由であり、往来の自由であり、勤労の自由であり、行きたいところに行ける自由です。これは共に生きるために必要な条件です。対話は常に可能ですが、最後通牒に基づくことは決してあり得ませんし、法律についてこうあるべき、またはこうあるべきではないと言う労働組合全国組織-労組には労組の主張がある-の参加を受け入れることはできません。私は法律を、すべての法律を順守させるためにいます。労働に関する法案はまだ成立していませんが、というのも法案は元老院に送られ、その次に国民議会に戻され、そこで議論が行われるべきで、当面は他のいかなる場でもありません。

 その上、協議は行われました。この法案をめぐる議論が不十分だと言われますが、フランス国民は私と同様に、我々は記憶していますが、この法案が提出され、議論され、修正され、改善されてから、数カ月とは言わないまでも、すでに数週間が経過しています。国民議会では委員会による最初の審議が行われたほか、数多くの修正が認められました。これも改めて指摘しなければなりませんが、というのも必ずしも明確ではないからですが、先ほど組合代表者会議についてお話しされましたが、改革派労組はこの法案に関する議論に参加しただけでなく、この法案が労使対話、団体交渉、雇用、賃金労働者の諸権利にとって進歩であるとみなしています。

 私は共和国大統領として、この改革を望んだ国家元首として-私がこの改革を望んだのは、我々が4年間取り組み、成果を挙げているすべてのことと一貫性があるからです-我々が最後までやり遂げること、この法律が、私は進歩の法律とみなしていますが、すべての人のための法律、万人の法律になるようにすることを望んでいます。その上、法案が可決されれば、7月初めの見込みですが、各人が9月以降、この法律やそれがもたらす効果がどうであるかを考慮に入れる、すなわちフランス国民が判断するでしょう。

記者:国民投票と「ブレグジット」のリスクについて質問します。G7の宣言では重大な経済的リスクであると指摘されていますが、このリスクがヨーロッパ連合(EU)にとって、G7首脳宣言で重大なリスクとされる「ブレグジット」のリスクがEUにとって、どのようなものであるか、大統領の認識をお聞かせください。

大統領:ええ、我々は「ブレグジット」について話し合ったのではなく、我々にはイギリス国民がすべきことについて述べる権限はありませんし、それはイギリス国民の主権ですが、我々はイギリスのEU離脱が招く可能性のあるリスクについて話し合いました。厳密に経済面に関しては、イギリスにとっても、世界にとっても悪いニュースとなるでしょう。ヨーロッパにとってだけではありません。というのも、EU離脱は実際に資本流出や活動拠点の移転を招くでしょうし、イギリスにも、そして恐らくヨーロッパにも同じように利益をもたらさなくなるでしょう。その点を踏まえて各自が認識を持つべきです。G7の構成国がイギリスがヨーロッパ建設に参加し続けることが、イギリスの利益、ひいては世界の利益になると考えていることを明らかにすることがG7の役割でした。

記者:大統領は昨日、そして先ほども改めて、国民議会の第2読会で場合によってはこのエル=コムリ法に加えられる可能性のある修正について触れられました。あなたのお考えでは、これらの修正がどのようなものになるか、詳しくお話し願えませんか?例の同法第2条に関するものでしょうか?

大統領:私はこの法案がどのようなものか、どのような中身かについて触れました。企業レベルの労使交渉、雇用主と賃金労働者の両者を保護するための解雇規則の明確化、賃金労働者のための教育に関する新しい権利、若者のための保証、すでに真価を発揮している仕組みを通した、いわゆる出向労働対策などが挙げられます。これらすべての措置によって、我が国の経済により一層の近代化を、賃金労働者により多くの保証をもたらし、ひいてはより多くの無期限雇用を可能にします。

 この法案提出後の期間を通して、すでに改善がもたらされ、国民議会の当該委員会で修正ももたらされました。法案は元老院に送付され、次に国民議会に回付されます、いわゆる立法手続きです。私は法案の原則、哲学、第2条の基本理念も含めて、この条文は極めて重要な要素とはいえ、法案の中心でも、核心でもありませんが、私はこれらすべてが維持されるべきであると考えています。我々が約束したことの趣旨そのものです。しかしそれは、今でも疑問を持つ人たちに対して、明確化されると同時に、説明されなければなりません。いずれにせよ、それは立法手続きによって我々に与えられた時間に含まれています。封鎖したり、封鎖しようとしたりすることでなされることではありません。これもはっきり申し上げますが、すべての封鎖行動には対策が講じられます。経済の正常な機能を確保するのは政府の役割です。

 さらに明確に申し上げます。現在、我が国の経済は回復し、すでに何度も申し上げましたが、私のこうした考えは今般のG7でより強固になっています。この景気回復はフランスでも、ヨーロッパでも、アメリカでも本物ですが、中でもフランスは議論の余地がありません。我が国の失業に関する数値は2カ月連続で低下したほか、フランス人の将来に対する信頼度も改善し、2007年の水準、つまり約10年前の水準まで回復しました。ストライキで恐らく傷がつくかもしれませんが、過去10年で最高の信頼水準です。企業倒産件数が減少する一方、投資と消費が増加しています。フランス経済を困難な状態に陥れるときではありません。いつでも要求を表明することができます。例えばSNCF(フランス国有鉄道会社)にもありますし、他の産業部門にもありますし、そのための場として公開討論や行われるべき交渉がありますが、フランス経済の再活性化を示す好調な数字を疑問視するときではありません。

 その代わり、これは政府の役割であり、国会の役割ですが、この法案に関するすべての必要な説明を行うときであり、私も行います。改革を行うべきときは、最後までやり遂げるからです。改革をしないのは、それを押し付けられているからです。ここG7では、だれも私に労働改革をしろとは要求しませんでした。G7諸国の労働法を見ると、フランスの労働法が最も優れています。私はそれを粉砕しようとしているのではありません。反対に均衡のとれた労働法になるようにしています。均衡のとれた労働法にする最良の方法とは? それは労働契約、全産業一律スライド制最低賃金(SMIC)、労働時間、週35時間労働制などの主要なルールを保持するとともに、企業が多数派の労働組合の同意を得て、この労働法を現実に適応させられるようにすることです。

 輸出で収めている成功を見ると、船舶産業にせよ、造船業にせよ、つい先日のことですが、大型客船を受注し、数年間にわたり納入する予定で、サン=ナゼール造船所の生産計画は2025年まで埋まっています。さらに航空機製造や外国での複数の契約で得てた成果を見れば、企業の競争力を高めると同時に、賃金労働者に保証を与える企業協定が必要であることはよく分かっています。ですから、私はがんばります、これは正しい改革であり、我々は法案成立を成し遂げなければならないからです。ありがとうございました。

テロと文化財に関するオランド大統領の発言(2016年絵5月26日)

 フランソワ・オランド大統領はテロと文化財に関する会合で、記者団に次のように述べました。「テロは記憶の場所、文明を象徴するすべてのものを攻撃します」

発言の全文

 ルーヴル美術館のジャン=リュック・マルティネズ館長に今日、伊勢志摩サミットに来て発言する機会を与えていただいたことに、私から安倍晋三総理大臣に感謝を申し上げます。

 G7は平和、自由、尊厳という価値観の下に、テロに対して団結しています。文化によって、また文化多様性を世界中で守る決意によっても団結しています。それが我々が今夜、発したいと願ったメッセージです。

 音楽を禁じたり、書物を焼き捨てたり、先人の記憶を消し去ろうとしたりする蒙昧主義、狂信主義、原理主義に対し、我々は創造の自由、思想の力、芸術の豊かさで対抗します。

 今日ではシリアやイラク、イエメンで、最近ではマリやアフガニスタンで、記念建造物や遺跡が破壊され、大きな動揺を引き起こしました。あたかも我々自身の一部、人類の悠久の記憶の一部が永久に消滅したかのようです。

 シリアでは、武力紛争で30万人以上が犠牲となり、何百万人もの難民の出国を招きました。この4年間、ダーイシュ(「イスラム国」)から先日奪還されたパルミラだけでなく、アレッポやボスラ、クラック・デ・シュヴァリエなどでも、太古の文化遺産が日々脅威にさらされています。

 このように自国を殺りくの激化にさらし、狂信者の勢力拡大を許して事実上の同盟者となったバッシャール・アル=アサド政権は、極めて重大な責任を負っています。

 こうした事態に直面し、私はルーヴル美術館の館長に行動計画を提案するよう依頼しました。そこに盛り込まれた3つの優先課題について、フランスは取り組みを始めています。私は今では国際社会に対し、これらについて責任を持って行動するよう要請しています。それらが改めて表明されました。

 第1の優先課題は、文化財の不正取引とブラッド・アンティーク(盗掘古美術品)に対する対策です。

 第2の優先課題は、美術品がテロリストの手に渡らないようにすることです。フランスは美術館や博物館が希望すれば、所蔵品を安全な場所に保管できるように避難所を設置します。

 フランスは正統な政府や有志の美術館・博物館とともに、紛争中のこれらの美術品の移送および一時保管を可能にするメカニズムを盛り込んだ緊急保護計画の策定も援助します。

 最後に第3の優先課題は、遺跡の記憶を保存することです。フランスは中近東の文化遺産保護や考古学のために、最近20年間で1億7,000万ユーロ近くを拠出しました。我が国は今日、シリア人奨学生460人、文化遺産分野に従事する約20人を含むイラク人奨学生300人以上を受けて入れています。

 とはいえ盗掘されたり、破壊されたりした遺跡を修復するには、さらに記憶の場所を建設するには、さらなる努力が必要です。人類文化遺産の保護は大義であり、我々がアンコール遺跡で行ったように、この記憶の保護を確実に実施するため、我々のすべての力を結集し、すべての手段を相互連携させなければなりません。

 公的財源だけに頼ることのないように、民間パートナーの参画も必要です。そこで私は危機的な状況にある文化財のための国際基金の設立を提案します。

 これらの提案は俎上(そじょう)に載っています。我々は議論しなければなりません。フランスとアラブ首長国連邦は、文明間対話のための我々の取り組みを象徴するルーヴル・アブダビの開館式に合せて、北側諸国と南側諸国の文化遺産担当大臣や主要な美術館・博物館の館長、メセナ団体が一堂に会する国際会議を開催します。

 テロリストや破壊者、略奪者が異常な大義名分の下に与える脅威から、我々共通の遺産を守るために、具体的で明確な約束をするときです。それゆえに我々は「ルーヴル・アブダビ」会議を年内に開催する予定です。この名前だけでも、長い演説より雄弁に、文化の普遍性を重視する我々の変わらぬ姿勢を物語っています。

 ありがとうございました。

関連文書・資料

最終更新日 24/06/2016

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